オーランド・ブルーム、資生堂UNOの舞台裏
2009年1月21日付け、美学のすすめにオーランドの出演したCM、資生堂UNOの舞台裏の記事が掲載されています。
筆者は資生堂UNOのCMでオーランドと共に仕事をした方です。オーランドについて「ハリウッドスターとして世界的な地位を築いていても、感謝と誠意をもつ美しい心がある。」とオーランドがハリウッドに身を置きながらも、美しい心を持ち続けていることを実感された体験談を綴っています。
見られていない所での行いって、割と見られているものですよね。
これを読んでますますオーランドファンになりました。
■美しい世界のセレブとの経験から学ぶ美学のすすめ Episode-3
ちょうど1年ほど前。
早朝、まだ宿泊客の姿の無い、都内のホテルの正面車寄せに寒さも忘れ立っている自分。
思いおこせば壮絶な1ヶ月間だった。
CM撮影の為にこんなに壮絶な時間を費やしたのも久しぶりであった。
そんな記憶を思いだしながら、これからホテルを出発し日本を発つセレブが車寄せに現れるのを待ち、たたんずでいた。
しばらくすると、ロビー正面のエレベーターから起きたばかりなのか眠気の残った表情の彼がスタッフとともにおりてきた。
オーランド・ブルームである。
彼は、我々の存在に気づき表情を一変し、笑顔でこちらへ歩いてくる。
一言、「こんな早い時間に・・。」と労いの言葉を我々にかけながら、ハグしてくる。
そして、「ありがとう」と幾度も声をかけてくれる。
スポンサーの依頼により彼がCM出演する為に約1年間、彼とビジネスをしてきた。
スポンサーが素晴らしいCM映像を創ることができるよう、そして、彼の日本のファンが感動してくれる様、頭の中にある経験と知恵を搾り出し、フル回転させてきた1年間、そして、昨日撮影が終わったばかりだが、見送りができる日を迎えることができたわけである。
ハリウッドスター、国際的な著名人、スーパーアスリートを招聘しCM出演などプロデュースする我々のビジネス。壮絶な交渉、波乱がおきる現場が当たり前で、世界的な某著名人に、来日当日の朝、突然の来日キャンセルなどされた事もあった。
心が悲鳴をあげるほど壮絶なビジネス。
そして今回の1年間にわたるディール。
彼を取り巻くエージェントはハリウッドの大物エージェントで日本の広告業界では有名な超つわもの。
壮絶、いや普通なら日本側当事者であれば体調に異変が生じるといえるほどの凄まじい攻防。
と同時に、世界のセレブはその凄まじい攻防による張り詰めた緊張感を一瞬で打ち消してしまう程の美しい心を見せつけてくれる。
それまでの我々の壮絶な準備の1ヶ月間、1年間の疲労困憊した記憶をほんの一瞬で打ち消すほど。
彼の美しい心の表現。
ここに書き記すには、あまりにも多くの文字を必要とする、彼の美しい心。
ひとつだけ書き記そう。
冒頭書き記したホテル前での出来事。
我々と彼が出発直前のひと時、その場で談笑していたすぐ横で、ポーターが、そして彼のスタッフが花束を車に積んでいる。
前日に、スポンサーから彼に贈られた複数の花束。
大事に、そして丁寧に車に全て積んでいる。
このあと数時間後には、成田から海外へ出発しているのに。
なぜ?
海外へもっていくことはあり得ない。
なぜ?
我々が見送りにくることは、ホテルスタッフも、彼らも知らなかったばすなのに。
なぜ?
早朝のホテル前の人気無い車寄せに、彼の美しい心が、車に積まれようとするいくつもの花束の綺麗な花と重なり見えた瞬間であった。
ハリウッドスターとして世界的な地位を築いていても、感謝と誠意をもつ美しい心がある。
ありがとう、O.B.。
ホテルを出発し彼を乗せた車が見えなくなるまで、その言葉だけが頭をめぐっていた。
1年間の、壮絶なディールが今、美しい記憶に変化した瞬間であった。







